成長盛りのカラダ・筋肉・骨など、成長期の子供はエネルギー・栄養の摂取量が増えてきますので、子供の成長期には沢山の栄養素が必要であり、その栄養バランスも大切になってきます。
そこで思うのが実際のところ、「どのような栄養素が必要か?」「それらは子供の体にどのような影響があるのか?」ということでしょう。
大切なお子さんのためにも必要な栄養素はしっかりと理解しておきましょう。
子供の成長期に欠かせない栄養素
成長期の子供に特に欠かせない栄養素。その代表的な食材も一緒に覚えておくと毎日のお弁当や食事・調理などに役に立つと思います。
①タンパク質
体の構成成分として大事な栄養素、筋肉・骨・臓器・皮膚・毛髪・血液などをつくる材料。体全体を作るために不可欠な要素です。
成長期の子供ほどタンパク質を多く必要とし、体が急激に発達する成長期(12~14歳)には1日あたり男児85g・女児70gのタンパク質を必要とします。これは成人男性が必要とする量を上回る数値です。
また、食品から摂取しなければならない必須アミノ酸も忘れずに、一緒に食べさせてあげて下さい。
- 肉類
- 魚介類
- 卵
- 大豆製品
- 乳製品
代表的な食品・材料
- 牛肉
- 鶏ささみ
- いわし
- まぐろ
- かつおぶし
- しらす
- 高野豆腐
など
不足しがちな子供には、子供用のプロテインを摂取させるのもよいのではないでしょうか。
ドリンクタイプなど子供に飲みやすいものになっているのでオススメです。
②炭水化物
筋肉や脳が使うエネルギーとなり、脳が1日に使うエネルギーは大人の場合20%以上は必要とされています。そして、乳幼児の場合は50%ものエネルギーを必要とします。子供の成長速度は速く頭の中はすごい勢いで成長しているので、これ程までの多くのエネルギーが必要とされるのです。
さらに詳しく説明すると、脳の活動を支える重要な要素はブドウ糖です!
炭水化物は一般的に糖質と食物繊維の総称であり、この糖質がブドウ糖・果糖・他などに分解されます。これらが炭水化物に含まれる割合は一般的にブドウ糖80%/果糖・その他20%となっていますので、炭水化物を摂取することが脳の活動を高めることにとても効率の良い食べ物と言えるでしょう。
- 米
- パン
- 麺類や、穀類
- 砂糖
代表的な食品・材料
- ご飯
- パン
- ラーメン
- パスタ
- もち
- じゃがいも
- さつまいも
など
卵がけごはん・お茶漬け・チャーハンやリゾット。麺類は食べやすく人気がありますが、外食時は塩分が高めになる可能性があるので注意して下さい。
スーパーなどで売っている芋類のお菓子は手軽で便利です。フライドポテト・ポテトチップス・ポップコーンなども家で作ってあげると子供にはウケがよいので時間がある時は作ってあげてください。
③カルシウム
体を支える健康な骨と白い歯を作る。そのカルシウムは吸収率が非常に悪い栄養素でもあります。なので、子供達が不足しがちな栄養素となっていますので気をつけることが重要です。
食事から十分なカルシウムを取る事が難しい時は、定番の牛乳を毎日の習慣にしたり、カルシウム入りのお菓子(ウエハース)など子供が食べやすいもので補うことも良いと思います。
- 乳製品
- 骨などを食べられる魚・エビ
- 葉物野菜
代表的な食品・材料
- 牛乳
- チーズ
- ヨーグルト
- しらす
- いわし
- さくらえび
- あおのり
など
毎日の習慣として牛乳を飲むのが一番良いのですが、牛乳が嫌いという子供も少なくないのでデザート感覚で食べられる6Pチーズや、様々なヨーグルト製品があるので色々と試してみるのも良いのではないでしょうか。
お好みに焼きなら、材料の中にさくらえびを入れて焼き、チーズを乗せトロけたところにソースをかけ、その上からかつおぶし・青海苔をふりかければ完璧です。
④ビタミンA・C・E
ビタミンAは、見るための神経伝達物質に不可欠で不足すると暗い場所で目が見えなくなる夜盲症の可能性があります。また、粘膜・皮膚を保つためにも重要な要素。脂溶性のため、炒めものなどにすると吸収力が高まります。
ビタミンCは、細胞の成長や免疫力を高め風邪の予防に効果があります。熱・水などに弱いので時間経過で失われてしまうのが弱点。なので、摂取する時は鮮度の良いものを生で食べるのがよいでしょう。
ビタミンEは、血液や血管の発達・安定させる働きがあります。また、ビタミンCの働きを助ける役目をするため、一緒に摂取することでより効果的な働きになります。
これらのビタミンは免疫力を高め、血管を丈夫にし、体の中に入った有毒物質を解毒したりする効果もあるので、まだ免疫力の少ない子供には大切な要素です。
- 緑黄色野菜
- 果物
- 魚卵
代表的な食品・材料
- ピーマン
- にんじん
- じゃがいも
- いちご
- キウイ
- たらこ
など
ビタミンAならかぼちゃを使った洋菓子や、ビタミンEならアボカド料理は子供にも人気があり食べやすくなっています。ビタミンCはりんごやみかんなどヨーグルトと一緒に食べるのもオススメです。
⑤ビタミンB群
タンパク質・炭水化物・脂肪などの代謝を促します。不足しがちになってしまうと、疲れやすくなったり、糖尿病など肥満に伴う病気に掛かりやすくなり、抵抗力が低下してしまうことでウイルスに感染しやすくなってしまいます。
- 豚肉
- 牛肉
- 大豆製品
- 緑黄色野菜
代表的な食品・材料
- レバー
- うなぎ
- 納豆
- ほうれん草
- ブロッコリー
など
野菜嫌いの子供に無理矢理食べさせるのもあまりよくありません。食べやすくスイーツにしたり、野菜スナックで摂取するのも良いと思います。
今では健康補助食品も色々あり、食べやすく飲みやすくなっています。また調理する際に混ぜるだけという補助食品もあるので一度試してみてはどうでしょうか。
野菜は蒸すと甘みが出て美味しく食べられるので、豚肉を入れた蒸し鍋もオススメです。
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⑥ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、骨の成長を促す働きがあります。ビタミンD不足による「くる病」にかかる子供も増えています。
- 魚介類
- 卵
- きのこ類
代表的な食品・材料
など
ビタミンDは紫外線を浴びることで合成できる栄養素です。しかし、外で遊ぶことが少なくなってきている現代の子供達は、紫外線の浴びる量も必然的に少なくなっているので注意しなければなりません。
また、インフルエンザ予防にも効果があるという報告もあるので積極的に摂取し、外に遊びに行ったり外出するようにしましょう。
手巻き寿司やチラシ寿司でパーティ感を出して楽しみながら食べるなど、お弁当のフリカケに使用するのも良いと思います。
⑦その他「子供の成長に必要なミネラル」
代表的な食品・材料:レバー/肉類/カツオ/ハマグリ/ほうれん草/大豆など
代表的な食品・材料:パセリ/アボカド/ほうれん草/納豆/焼き芋/にんにく/インスタント珈琲粉など
代表的な食品・材料:あおさ/あおのり/ごま/アーモンド/ナッツ/きな粉/干しえびなど
代表的な食品・材料:牡蠣/レバー/牛肉/卵/毛蟹/タラコ/鶏肉など
足りない栄養素はおやつで補うことも!
1日3食の食事をしっかりと食べている子供でも栄養が不足しがちと言われています。
なので、おやつに栄養補給の役割をもたせ、不足している栄養をおやつで補います。ですがおやつは子供にとって楽しみの時間でもありますので、無理な栄養補給はせず子供が楽しめるように牛乳シリアル/きなこ牛乳/フルーツヨーグルトなど、子供が嫌いなものはおやつの時間には出さない方がよいでしょう。逆にストレスを溜めてしまいます。
なにより、1日3食の食事をちゃんと取ってくれない子供もいるでしょう。遊びに夢中になったり他のことに意識がいってしまい食事が進まず、結果しっかりとした食事を取れず後々お腹がへってきたと言うケースもあるでしょう。
そういう場合は、野菜100%ジュースやグリーンスムージー、ヨーグルト・6Pチーズ・バナナなど手軽に出されるものを用意して置くと間食する時に栄養補給ができ便利です。子供用サプリメントもありますのでそういう場合において用意しておくのも良いと思います。
まとめ
成長期の子供の身長は一気に伸びます、その体には骨・筋肉を作るタンパク質が欠かせません。かといって、タンパク質ばかり摂取しておけば良いというわけでもありません。
特にこの時期の体の成長には鉄分などのミネラルやビタミンも重要になってきます。
そして、骨の成長に関係しているカルシウム、健康的で丈夫な骨を作るためにも忘れてはいけません。
これらの栄養素を考え、毎日の料理を作っていくのは大変だとは思いますが、大切なお子様のためにも栄養バランスの取れた食事作りを心がけていきましょう。
無理矢理ではなく、ママさん・お子さん共に一緒に楽しみながら栄養素の豊富なお菓子作りや、時にはサプリメントなどに頼るのも大事な場合もあります。健康補助食品も様々な形態に変わってきているので、何事も毛嫌いせず知っておくことも重要だと思います。