チャイニーズ・タイペイ(以下:台湾)では野球は昔から盛んでした。
はじめて世界の表舞台に登場したのが1980年のロサンゼルスオリンピックです。
銅メダルを獲得した際にそのエースだった郭泰源投手が、日本で活躍し我々にとって台湾の選手が身近になりました。
その後もオリンピックやWBCで好成績をあげ、多くの選手が日本のプロ野球をはじめメジャーリーグでも活躍しています。台湾にもプロリーグはありますが、多くの有望な選手は海外に活躍の場を求めます。
そんな実績、歴史、そして才能あふれる選手が多くいる台湾は世界一を虎視眈々と狙っています。
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【台湾】強力打撃陣
伝統的に打撃がウリの台湾打線。
今回も他チームのかなりの脅威になるでしょう。日本ハムファイターズの陽岱鋼は今シーズン、ケガで出場試合は限られましたが、シュアなバッティング、気迫あふれるプレーは健在です。
また今季台湾国内リーグ史上で初めてトリプル3を達成した林智勝は注目です。WBCでも4番を任されていましたが、強打に巧さも加わったような気がします。打率.380、本塁打31、盗塁30はいずれもキャリアハイ。
ベテランの域に入った同選手の成長はまだまだ止まりません。そのほかにもアメリカマイナーリーグでも経験があり、今年ホームラン王を獲得した高國輝やプロ入り後7年連続3割以上の打率を残し、今シーズンは打点王にも輝いた林益全など、タレントは揃っています。
苦しい投手陣
その一方、投手陣の人材不足は否めません。
今回のプレミア12ではメジャーリーグ選手会が不参加を表明し、そこに所属する選手の出場は基本的にできません。
直近のWBCで日本を苦しめた、台湾の英雄でヤンキース時代に2年連続19勝を挙げた王建民(シアトルマリナーズ傘下3A)や中日ドラゴンズでも活躍し、メジャーリーグでも2年連続2ケタ勝利を挙げている陳偉殷(ボルチモア・オリオーズ)のメンバー入りはなりませんでした。
そこで国内プロリーグの選手が中心となりますが、今年最多勝である16勝を獲得した投手は2名いましたが、いずれも外国人助っ人。
次いで11勝を挙げた王溢正は2年前まで横浜ベースターズに所属していました。その時は残念ながら一軍で活躍することはなかった投手ですが、今年は課題のコントロールに成長が見られ、先発の柱として活躍しましたがレベル的にはやはり苦しいと言わざるえません。
そんな中、やはり頼りになってくるのは千葉ロッテマリーンズで今シーズン5勝を挙げ、多彩な変化球が持ち味の陳冠宇くらいでしょうか。
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打高投低も闘志充分!一度火が付くと…
日本や韓国と違い、どちらかというと大ざっぱな野球をする印象がありますが、国際大会ではある程度の結果を残しています。
島国である同国は独自の進化を遂げたこともあり、身体能力が高い選手や気性が激しい選手が多いと言われています。
ですので一度火が付くと止められなくなる爆発力とチームとしてまとまる結束力を兼ね備えていると言えます。投手力、守備力に難があるもののそれを補って余りある、パワー重視の打線があれば、上位進出の確率は高いです。
しかも今大会は自国での開催となりますので、勢いに乗ればその上も狙える力がある言えるでしょう。